判断と評価

殴られるばかりが憎しみを持つ事件ではない。
　
暗い顔をした人、あるいは恨みがましい顔をした人などは多くの場合、甘えの欲求が満たされていない人である。
重苦しい顔をしているのは「オレの甘えの欲求を満たしてくれ」と心の中で叫んでいるのである。

不満なのは何も、欲しいアメが手に入らないから不満なのではない。自分の甘えの気持を誰もくんでくれないから不満なのである。
そして不満な顔をしているのである。

五体不満足な人が元気な顔をしているのに、五体満足な人が不満な顔をしている。そんな時に人は、五体満足な人に「少しは考えろ」という。

しかし言われる方もそんなことは分かっている。しかし不満な人はどうしても明るい顔が出来ない。それは五体不満足な人が甘えの欲求を満足しているのに、五体満足な人が甘えの欲求を満たしていないからである。

人はどうしても眼に見えるところで人を判断、評価をしてしまう。
苦しいと言っても色々な色がある。人は経済的に苦しいというと理解する。

目的に向かって頑張っているときに、苦しいというと理解する。
しかし心に必要なものが与えられなくて、苦しいというと理解してもらえない。
心の苦しみを味わっている人は、多くの場合自分の苦しさの原因が分からない。さらに不幸なことに周囲の人にも理解してもらえない。

しかし実は生きることに疲れた人にとってこれが一番大きな問題なのである。